2011年11月29日

革の染めについて

鞣した後、ほとんどの革は表面に着色します。染色の仕方は大きく分けて2種類有ります。「染料染め」と「顔料染め」です。

「染料染め」は水に溶ける染料を革に浸透させ着色します。
「顔料染め」は水や油に溶けない顔料を革に塗って着色します。

染料染めは革の表情をそのまま生かすことができ、透明感のある仕上がりになります。水や汚れでシミが出来やすく、色落ちもしますが、革本来の風合いが楽しめます。市販の染料で革を染めたり、草木染めで革を染めて、とても綺麗で赴きのある作品を作っている方も多くいます。 私は染めからはやっていません。

顔料染めは革の表面をコーティングするような加工なので、革そのものの表情は残りにくいですが、水や汚れに強いのが特徴です。革の元々のキズや汚れも覆い隠せるため量産に向いていて、一般の商品にも多く使われます。

私は革の元々の表情をつぶさない染料染めのヌメ革が好きで、作る物の多くに使っています。
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また、色ツヤの変化を大きく楽しめるのも染料染めの革です。下の写真は一年半使って色ツヤが変わった名刺入れです。手縫いの商品はホントに丈夫で長持ちするので、長い時間使っていく中でそういった変化も大きく楽しめる染料染めのヌメ革は手縫い商品に向いていると思っています。

左 : 使用前      右 : 一年半使用
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posted by gakou at 00:00| Comment(0) | 革や道具や技法について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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