2011年11月28日

切り目の本磨きについて

切り目というのは、革のヘリを折り返したりせず、裁断面を見せた仕上げのことです。本磨きというのは、その裁断面をヤスリ掛けして整え、色を差し、布海苔をつけて、磨いてツルツルにする古くからの仕上げのことです。

今市販されている革製品の多くは、ヘリを折り返して縫い合わせている物か、切り目でも、裁断面に色の着いた樹脂のようなものを塗布して押さえてあるものがほとんどで、磨きで仕上げているものは少ないです。

磨きは手間も時間もかかるので、市販品(特に量産品)に少ないのも納得です。しかし、丁寧に磨き上げられたコバは見た目も美しく、また衝撃やスレにも強いのが特徴で、より丈夫で長持ちする仕上げ方法です。

私はもともと手縫いという手間も時間もかかる縫い方で製品を作っているので、せっかくならとことん手間暇かけて、美しくかつ丈夫で長持ちする物になったらいいなと思い、コバの仕上げはなるべく切り目の本磨きで仕上げています。

しかし、全て何でもかんでも磨きで仕上げるのがイイとは思っていないので、磨く必要のないと思う様なテイストの物やあえて切りぱなしのほうがいいと思う様な物は何も処理をしないで作ったりもしています。

手縫いステッチと、ツルツルなコバ(裁断面)
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posted by gakou at 00:00| Comment(0) | 革や道具や技法について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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